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星空出版 HOSHIZORA PRESS

ミステリー・連載

パラダイム

下代沢侯二
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第 101 章 九十八 暗い部屋 (人物不詳 村雨浩之)

九十八 暗い部屋 (人物不詳 村雨浩之)

 男はそのビルディングの部屋近くに車を停めた。まだ朝の早い時刻で人通りはなかった。先ほどの国道沿いの公衆電話から載せた「荷物」を袋のまま部屋に運んだ。袋の中で手足口を縛り、眠らせたままだ。
 先刻この荷物ーー風間と名乗る男は恐らく探偵と会話をしていた。探偵にあれこれと話していた。わざわざ携帯電話を恐れ、電話ボックスを探してまでして。再びあの場所に戻って。
 つまり、状況が変化をしてしまった恐れがある。
 風間、守谷。この二人だけを動かしても進まない。プランAを諦めて、もうひとり、できれば関わりたくないあの男を参加させる。やはりそれしかないと、感じている。男は例の古いパソコンを開いて、ドキュメントに思うままの言葉を書き連ねていったーー。

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